身近にある危険、コンクリート構造物の劣化問題。
ビルや商業施設、駅、橋、高速道路など、わたしたちは数多くのコンクリート構造物に囲まれて生活しています。このコンクリート構造物、一般的な耐用年数(材料そのものの劣化が起こるまでの期間)は約50年と言われています。
今から約50年前といえば…そう、日本はまさに高度経済成長時。数多くのコンクリート構造物が建築・建造され、社会基盤施設が急速に整備された時期です。当時、コンクリートは安価でその寿命は半永久的とも考えられていましたが、50年経った現在、コンクリートの剥離事故は相次いで報告されています。
そして、もうひとつ忘れてはいけないことは、日本が地震大国ということ。大地震が起きたら、これら劣化したコンクリート構造物はどうなるでしょう?多くのコンクリート構造物は崩壊し、社会基盤施設が大きなダメージを受けることは避けられません。
これらの事故を未然に防ぐために大切なのが、適切な劣化診断です。現状をしっかり把握することで、劣化の予測やその具体的な対策を検討することができます。劣化診断の主流は目視検査と打音検査ですが、たとえばビルや大きな橋を打音検査で調べるとき、大がかりな足場を組んでの高所作業が必要になります。作業に時間もかかるし、危険性も高まります。
もっと安全に、スピーディに、そして広範囲に構造を診断することができないか…。それを実現するのが当協会で技術普及行っている「赤外線による劣化診断技術」です。