赤外線による劣化診断のお話の前に、赤外線について簡単にご説明いたしましょう。
あらゆる物体の表面からは、表面温度に応じた輻射エネルギーを放出しています。この輻射エネルギーのことを赤外線と言います。
下の図のように赤外線は、電磁波の0.7ミクロン〜1,000ミクロンまでの波長領域をいいます。近赤外線はテレビのリモコンなどに使われていますし、遠赤外線はこたつなどで使用されているのでなじみ深いものです。
0.3ミクロン〜0.7ミクロンの電磁波は、私たちの目に見える光「可視光線」です。それより波長が短いと紫外線、さらに短いとX線です。